PDF-FD治療(PRP:多血小板血漿)を開始しました クリニックからお知らせ 2021年09月01日 PFC-FDとは PFC-FDとはPRP(多血小板血漿)を活性化と濃縮したものをフリーズドライ化したものです 血小板は血管が損傷したとき損傷した場所に集まって止血をする働きがあります。その際、多量の成長因子を放出します この成長因子には組織修復のプロセスを開始する働きがあります。血小板の放出する成長因子を使って、治りにくい組織の修復を促したり、早く組織修復を促したりする方法がPFC-FD療法になります PFC-FDには組織修復を促す働きはありますが、どのような組織を作るかについて指示する働きはありません PFC-FDに含まれる主な成分 成長因子(PDGF、TGF、VEGF、EGF、FGF、HGF、IGFなど) 組織を修復するために必要なもの 運動器の痛み(変形性関節症、筋・腱炎、筋・腱損傷等)は、組織のダメージが修復されないために起こります 関節の組織を修復する事ができれば関節疾患による痛みは改善されます 組織を修復するためには、以下3つの要素が揃う必要があります 細胞 : 組織を構成し、維持する働きを持つもの 足場 : 立体構造を作るもの。コラーゲン、ヒアルロン酸など 液性成分 : 細胞に刺激を与えるもの。成長因子、サイトカインなど この3つの要素に加え、物理的刺激を加えないと修復促進にいたりません 治療の目的 ご自身のPFC-FD(自己血小板由来成分濃縮物)を用いて、自己修復力を活性化させることがこの治療の目的です 自己修復力を活性化した結果、以下のような効果が期待できます ケガ、傷の修復速度の向上(加速) 損傷後、治りにくくなった部位で再度治癒プロセスの活性化(再構築) 組織の硬さや柔軟性を元の状態に近づける(組織の変化、物性の変化) 痛みの感じ方を変化させる(受容器の変化) 治療の理論 以下の理論のもと、治療を行います 血小板は、傷の修復を担当する血液成分の1つです 血小板成分を濃縮し、活性化した状態で患部に注入すると、注入された場所の自己修復力が活性化されます 自己修復力が活性化されると、血管が新しく作られたり細胞が集まってきたり、足場と呼ばれる立体構造の基礎となるものが作られたりするなど、新しく組織を作るうえで必要なものが損傷部に集まります 集まった細胞や足場に対して、物理的な負荷(圧力をかける、伸縮させる、こするなど)を加えることで、その場所に必要な強度や物性を持った組織を作ります 治療の短所・デメリット 自己修復力に依存しているため、上手く修復プロセスが働かないことがあります 痛みや炎症(熱感、赤み、腫れ)を伴うことがあります 感染症を起こしている場合は治療できません 社会保険、国民健康保険など医療制度上の保険で受けることはできません 採血部、注入箇所の一時的な痛み、皮下出血の可能性があります 採血部、注入箇所に感染症が起こる可能性があります 治療の長所・メリット 自己修復力を用いているので、自然な形での修復が期待できます 自己修復が難しいと言われる組織でも、修復を促すことができます 関節、筋、腱、靱帯、骨など運動器の大半に対して治療を行うことができます 何度でも受けることができます 治療効果 全ての方に、効果を保証するものではありません 治療部位ごとに、治療効果は異なりますが、概ね50~80%の方に満足のいく治療効果が得られる報告が多くみられます。 治療に関する権利 治療を受けることも、受けないことも自由です 血液を採取してPFC-FDを注入するまでの間に治療を中止することも可能です ただしPFC-FDオーダー後は、注入されなかった場合でも返金は致しかねます 治療に関する情報の詳細を知る権利があります 治療の方法 血液を49ml静脈より採取します セルソース再生医療センター(特定細胞加工物製造許可施設、厚生労働省認可)に搬送し作成します 作成には約3週間を要します PFC-FDを注入します 治療後の注意点 痛みを感じている間、安静にし過ぎてしまうと治療部位が硬くなり長期的な痛みの元になるおそれがあります。可能な限り、治療後に継続的なリハビリテーションが必要です 注入部位は翌日から浴槽につけていただいて大丈夫です 注入後、数日間は血流の良くなる活動(長時間の入浴、サウナ、運動、飲酒など)を行うことで治療に伴う痛みが強くなることがあります しかしこの痛みが強くなっても、治療効果に差はありません 関節は細菌に弱いので、注入部は清潔に保つよう心がけてください PFC-FD作成にあたりご理解ください 1回の治療の費用は、15万円(+消費税)となります。費用の大半は、製剤の作成費用になります。 PFC-FDは感染症検査(HIV、HBV、HCV、梅毒、HTLV-1)で陰性の方のみ提供が可能です。血液検査の結果、加工作業ができない場合は血液検査代金のみご負担をお願いいたします(¥15,000+消費税) 悪性腫瘍を患っている方はお受けいただけません 体調の良くない場合や血液の状態によっては、ごく稀に作製が出来ない場合もあります。その際には再度採血をお願いする場合があります 医療機関からの血液輸送時に破損があった場合は、再度採血をしていただく必要があります 保存期間を過ぎた場合は破棄させていただきます(保存期間は半年です)